こんにちは、うみおんです🐶
「中小企業診断士を取ったら、年収はどれくらい増えるんだろう?」
受験勉強をしていると、やっぱり気になりますよね。仕事や家事の合間に勉強するからこそ、合格した先の働き方を知りたくなると思います。
最初に、私自身の数字をお伝えします。私の中小企業診断士としての収入は、年間180万円(月15万円)です。
今回はこの実例と、日本中小企業診断士協会連合会が発行する『企業診断ニュース』別冊Vol.23の調査結果をもとに、診断士の年収を考えてみます。
押さえたいのは、「本業の給与」「診断士の仕事の売上」「手元に残るお金」を分けて読むこと。ここを整理すると、自分にとっての資格の活かし方が見えやすくなります。
私の診断士としての収入は、年間180万円・月15万円
私は、企業に勤めながら診断士としても活動する兼業の立場です。今回ご紹介する金額は、次のとおりです。
| 項目 | 私の診断士としての収入 |
|---|---|
| 月額 | 15万円 |
| 年額 | 180万円 |
これは、勤務先からの給与も含めた総年収の公開ではありません。あくまで、診断士としての活動による収入の一例としてご覧ください。
また、この金額から、税金や経費を差し引いた手取り額まで読み取れるわけではありません。契約件数や稼働時間も含めた詳細な収支比較ではないため、後で紹介する調査の売上額と単純に順位づけすることはできません。
それでも、「会社員を続けながら、診断士として年180万円の収入を得ている人がいる」という具体例は、合格後を考える材料になるのではないでしょうか。
資格の活かし方を考えるときは、独立して生計を立てるケースに加えて、こうした兼業のケースにも目を向けてみてください🙂
企業診断ニュースVol.23には、どんな年収データが載っている?
今回確認したのは、2026年8月1日発行の『企業診断ニュース』別冊Vol.23です。24ページ以降に、2026年5月公表の「中小企業診断士活動状況アンケート調査」の結果が掲載されています。
調査時点は2025年11月。都道府県協会に所属する会員中小企業診断士を対象に、Webで回答を募り、1,847人が回答した調査です。
出典:日本中小企業診断士協会連合会『企業診断ニュース』別冊Vol.23(PDF、調査概要は誌面24ページ)
年間100日以上活動した人の「年間売上」を確認
年収を考えるうえで参考になるのが、誌面35ページの問25です。ここで尋ねているのは、中小企業診断士業務の年間売上。問20で年間の業務日数を100日以上と答えた人が集計対象で、回答数計は564人です。
| 診断士業務の年間売上 | 回答数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 300万円以内 | 70人 | 12.4% |
| 301~400万円 | 56人 | 9.9% |
| 401~500万円 | 52人 | 9.2% |
| 501~800万円 | 114人 | 20.2% |
| 801~1,000万円 | 90人 | 16.0% |
| 1,001~1,500万円 | 93人 | 16.5% |
| 1,501~2,000万円 | 46人 | 8.2% |
| 2,001~2,500万円 | 17人 | 3.0% |
| 2,501~3,000万円 | 5人 | 0.9% |
| 3,001万円以上 | 16人 | 2.8% |
| 無回答 | 5人 | 0.9% |
| 合計 | 564人 | 100.0% |
出典:同誌35ページ・問25の数値をもとに筆者作表。構成比は原資料の表示値で、丸めにより各行の合計は100.0%と一致しません。問25の掲載ページ(PDF)
調査で設けられた区分の中では、501~800万円が最多です。また、1,001万円以上の回答を合計すると177人。無回答を含む564人に対して約31.4%となります。
ただし、この数字を「診断士資格を持つ人の約3人に1人が、年収1,000万円を超えている」と言い換えることはできません。集計対象も、お金の種類も、その表現とは異なるためです。
この表から「平均年収○万円」とは断定できない
この表には、回答者それぞれの正確な売上額は載っていません。上端が決まっていない「3,001万円以上」という区分もあるので、区分の真ん中の金額を置いて計算すると、仮定を含む平均になってしまいます。
無回答5人を除いた559人について、人数順で真ん中にあたる280番目が入るのは501~800万円の区分です。したがって、この集計対象では中央値がその区分内にあると読み取れますが、中央値の正確な金額まではわかりません。
私としては、大きな「平均年収」の数字を一つ示すより、どんな人が、どれくらい活動して得た売上なのかを押さえるほうが、受験後の計画に役立つと考えています。
年収の数字を見るときに、そろえたい3つの条件
1.会社員の給与と、診断士の年間売上を分ける
会社員の給与収入と、個人で受けた仕事の売上は、同じ基準の数字ではありません。
売上には、仕事をするための経費を支払う原資も含まれます。国税庁も、事業所得の計算では総収入金額から必要経費を差し引くと説明しています。そこから先の税負担などもあるため、売上をそのまま手取りと考えないようにしましょう。
2.年間の活動日数をそろえる
週末を中心に活動する人と、年間を通じて多くの時間を診断士業務に使う人では、受けられる仕事の量が違います。
Vol.23の年間売上の表は、年間100日以上活動した人の集計です。これを、資格を取ったばかりの人や、月に数日活動する人の収入目安として、そのまま当てはめるのは無理があります。
私の年180万円についても、調査対象と条件をそろえた比較ではありません。「平均より多い・少ない」という評価より、どの働き方の事例なのかに注目してもらえるとうれしいです。
3.資格取得と、仕事を受けることを分ける
合格後の収入を考えるには、「自分の経験を使って、誰のどんな課題を解決するか」まで具体化する必要があります。
資格を取ったことと、有料の仕事を継続して任されることは、それぞれ別の段階です。提供する支援の内容、仕事に使える時間、依頼者との接点まで考えると、目標額に向けて何を準備すべきかが整理しやすくなります。
企業内診断士は、資格を取ると給与が上がる?
Vol.23の問11では、資格取得時の評価について、資格手当の支給が14.7%、評価・処遇に変化がなかったという回答が35.5%でした。
これは調査回答者1,847人を対象とした複数回答です。企業内診断士だけの集計でも、日本の会社全体の手当支給率でもありません。
この結果からも、「合格すれば自動的に給与が上がる」とは言えません。資格手当や配置・評価の仕組みは、勤務先で確認するのが確実です。
一方で、企業に勤めながら診断士の仕事を受ける場合は、本業の給与とは別に、診断士活動からの収入を考えられます。私の年180万円も、その働き方を考えるための一つの実例です。
副業を検討するなら、勤務先の規程や必要な手続きを確認したうえで、無理なく使える時間から計画を立てたいですね。
月15万円という数字から、自分の目標を考える
「年収はいくらになるのか」と考えるとき、最初から他の人と同じ金額を目標にする必要はありません。
まずは、自分が診断士として活動する目的を言葉にしてみましょう。収入を増やしたいのか、経営支援の経験を積みたいのか、将来の独立に向けて準備したいのか。目的によって、選ぶ仕事や使いたい時間は変わります。
そのうえで、目標を月単位にすると考えやすくなります。
| 月あたりの目標額 | 12か月続いた場合の年額 |
|---|---|
| 3万円 | 36万円 |
| 5万円 | 60万円 |
| 10万円 | 120万円 |
| 15万円 | 180万円 |
※月額×12の単純計算です。上の表は収入の相場や達成可能性を示すものではなく、仕事の内訳や手取り額を表したものでもありません。
考えるときは、面談や訪問の時間に加えて、準備・資料作成・連絡・移動に使う時間も含めたいところです。「月いくら欲しいか」と「月にどれくらい時間を使えるか」を一緒に考えると、本業と両立できるかも見えてきます。
私の月15万円も、誰にでも同じ条件で再現できる金額として紹介しているわけではありません。兼業で診断士を活かす一つの例として、ご自身の目標づくりに使っていただければと思います。
中小企業診断士の年収に関するFAQ
中小企業診断士の平均年収は1,000万円ですか?
今回確認したVol.23の表だけでは、そう断定できません。年間100日以上活動した人の年間売上を金額の区分別に集計したもので、診断士全員の給与や手取りの平均ではありません。
資格取得後、会社員を続けながら収入を得られますか?
企業内で働きながら診断士として活動する形があります。私の診断士としての収入は年間180万円、月15万円です。ただし、勤務先の規程や使える時間、受ける仕事によって条件は異なります。
年180万円は、受験生が目標にしてよい金額ですか?
目標の一つとして考えることはできますが、資格取得によって保証される金額ではありません。まずは自分の得意分野と活動に使える時間を整理し、必要な経験や仕事の機会を具体的に考えていくのがよいと思います。
まとめ|年収の数字と、自分に合う働き方をセットで考えよう
中小企業診断士の年収を調べるときは、数字の大きさに加えて、その数字が誰の、何を示しているかを確認したいところです。
Vol.23の調査は、活動している診断士の売上を知る参考になります。そして、私のように企業に勤めながら診断士として年180万円の収入を得るケースもあります。
受験中の方には、合格後に支援してみたい相手や、本業の経験を活かせそうな場面を一つ思い浮かべてみてほしいです。目の前の勉強が、その先の活動につながるイメージを持てると、勉強を続ける理由も少し具体的になります。
私も、できることを一つずつ増やしながら、懸命なる診断士を目指していきます🐶
仕事内容や企業内での活かし方から知りたい方は、私の別ブログ「懸命なる診断士への道」の記事、「中小企業診断士ってどんな職業?年収は?」もどうぞ。こちらはVol.22を参照した記事です。今回の記事ではVol.23の調査を確認しています。
出典・参考資料
- 日本中小企業診断士協会連合会『企業診断ニュース 別冊Vol.23』、2026年8月1日発行。調査概要:誌面24ページ、資格取得時の評価:28ページ・問11、年間売上:35ページ・問25。本記事は該当する数値を抜粋して作表し、筆者の解説を加えています。
- 同連合会『中小企業診断士活動状況アンケート調査 結果について(令和8年5月)』。Vol.23掲載分と照合。
- 国税庁『No.1350 事業所得の課税のしくみ』。
- Tomatsuさん『中小企業診断士の年収って現実的にどう?【事例あり】』、2021年6月26日。独立と企業内の働き方を分けて収入を考える視点を参考にしました。収入データは本記事でVol.23の原資料を確認しています。
資料確認日:2026年9月26日。筆者の収入は本人申告に基づきます。